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遠近両用メガネの合わせ方

老眼度数の測定

個人差はありますが、40歳を過ぎた頃から読書などの近見作業時に、なんとなくピントが合わせづらくなってきたな、と老眼を自覚されている方は結構いらしゃるのではないでしょうか。網膜にピントを合わせる力を調節力といい、D(ディオプター)と言う単位で表します。正視眼で眼前1mの物にピントが合っている時の調節の値は1Dで、ピントがあった状態の眼から目標物までの距離(m)の逆数がその調節の値になります。正視眼で無限遠方にピントが合っている時に調節の値は0D、50cmでは2D、25cmでは4Dの調節の値ということになります。基本的に眼の調節力を測るということは、ピントが合わせられる眼から最も近い距離(調節近点)を測定することです。

老眼度数の測定にはこの調節力の検査は必須です。

両眼開放による完全矯正度数の測定ののち、調節近点の測定を行い、近見用の視力表などを用いて、お客様それぞれの近見作業距離に合わせて度数調整し、一緒に見え方の確認をさせていただきます。これらはお客様に快適に見ていただけるためのレンズ度数を知るうえで、とても大事な作業となります。

累進屈折力レンズ(以下累進レンズ)の種類

現在、各レンズメーカーから様々な累進レンズが出ていますが、用途別に大きく3種類に分けられます。

遠近用:遠方~近方までピントが合う(2重焦点レンズや3重焦点レンズと違い)境目のないレンズ。中近・近々に比べ遠方の視界がもっとも広いが、近方の視界が他の中近用・近々用に比べ狭い。近見作業はさほど多くなく、遠方を見ることが多い方におすすめ。

中近用:中間距離~近方の見やすさを重視した境目のないレンズ。お仕事等で室内にいることが多く、近見作業が多いが、少し離れたところも見えていたい方におすすめ。中間~近方までの視界が広いが、遠方の視界がやや狭い。

近近用:近方のみの見やすさに特化した境目のないレンズ。お仕事でデスク周り(PC、書類等)をほとんど日中見てるような方におすすめ。近方の視界が最も広いため、前述の作業時にとても見やすいが、遠方~中間のものは見えづらい。

二重焦点レンズ(バイフォーカルレンズ)

老眼を矯正するためのメガネだと一目でわかりやすいということもあり、最近はこのレンズのメガネを掛けておられる方はかなり少なくなってきました。このレンズの短所は中間距離(50cmから1mくらいの間)でピントが合わせられない場合が生じてくる事です。しかし、累進レンズ独特の揺れ・歪みの領域がほぼないので、過去に累進レンズで(揺れ・歪み等の)不具合を経験されて、累進レンズに嫌気を感じられている方はこのタイプをご愛用されていたりもします。

三重焦点レンズ(トライフォーカルレンズ)

2重焦点と同様の理由から、あるいは2重焦点レンズよりもより流通量が少ないことから、このレンズも使用されてる方を滅多にお見かけしませんが、未だ製造しているメーカーがありますので根強いファンがいらっしゃると思われます。レンズ上部から遠方度数、中間度数、近方度数からなるレンズで二重焦点レンズの小玉部分の上側に中間度数が位置したものです。利便性だけを考えるなら二重焦点レンズより使えるレンズかもしれません。

遠近両用といえば、いまや累進レンズが主流に

遠近両用メガネといえば、現在累進レンズが主流になってきています。その特性上、遠方視部分(レンズ上部)のスペースが広く、中間累進部分(レンズ中間部)は少し広く、近方視部分(レンズ下部)が狭いという設計になっています。遠近両用メガネをお作り頂く時に遠用度数、近用度数が適切であることは当然のことですが、加入度数の決定にあたってはトライアルレンズで時間をかけて試していただき決定すべきです。また、遠用アイポイントの位置をどの高さに決めるかは、行動状況等を詳しくお伺いして、充分に考慮して決定することが大事です。

累進レンズに対応できるメガネフレームは

フレームを選択される時デザインから選ばれる方は多いと思いますが、累進多焦点メガネでは縦幅が30mm以上、横幅もあまり広くならないフレームの中から選ばれることをおすすめいたします。縦幅の狭いフレーム用の累進レンズとして中間累進部の短いレンズもありますが、あまりおすすめしたくないからです。中間累進部が短いほうが、長いほうより横方向の揺れや歪み、ぼやけへの影響が出やすいのです。横幅の広いフレームでは不要な(揺れ歪み、ぼやけのある)部分が広く入りますのでそれもあまりよくないと考えます。累進遠近用フレームとして最もお勧めできるフレームとして丸型のものをおすすめします。丸型が嫌いならばさきほどに述べていますような条件に近いフレームをおすすめします。フレームを上下に簡単に移動できれば利便性が数段アップします。すでにご存知の方もおられるかと思いますが、ノーズパッドが上下に移動する遠近両用専用フレームというものが出ていますが、もっと簡単でスピーディに移動できるフレームとして一山ブリッジのフレームがあります。中には鼻梁の状態によっては合わない方もおられるかもしれません。

累進レンズ対応のおすすめメガネフレーム

累進レンズに対応のおすすめメガネフレームとして、当店では上記理由から丸メガネ研究会のオリジナルフレームをご提案しております。(特に以前累進レンズを使用したが、違和感が強くて慣れなかったという方に。)是非店頭でお試しになられてみてください。

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